患者さんを本当に幸せにする歯科医療とは

歯科雑誌にこのようなタイトルの記事が載っていました。 1970年代にアメリカで活躍したDr.バークレーと言う歯科医師がいたそうです。 今でこそ予防歯科が重要な事は広まっていますが、当時のアメリカは治療中心の歯科医療で、Dr.バークレーも始めは治療中心の歯科医療を提供していました。 しかし、彼はある経験を機に「これじゃいけない。患者さんを本当に幸せにする医療を行わなければ!」と生き方を180度変えたのです。   では、Dr.バークレーの言う『患者さんを幸せにする歯科医療』とは、どういったものなのでしょうか? 歯は‘‘ものを噛むための道具”ではなく、‘‘その人の人生そのもの”と捉えていました。   治療中心の歯科医療のままでは、治してもまた疾患が発症し、治療するの繰り返し。 終わりもなければ、どんどん悪化する一方です。 もちろんのことですが、発症してしまった疾患は的確に診断して、きちんと治さなければいけません。 その為、医療従事者は高度な治療技術を習得するために日々研鑽します。 その上で、予防の大切さを伝え、実行してもらえるように導いていく。 しかし、伝える事、相手の行動を変える事は簡単ではありません。 私達も日々の診療で、伝える難しさを実感します。   そこで、Dr.バークレーは歴史やマネジメントの本、心理学の本をたくさん読み、歯科の勉強ではなく、人間についての勉強をしました。 そしてつかんだのが、「その人自らの意思を引き出すことが生涯歯を守ることにつながり、幸せをもたらす」と。 そして、なぜ今Dr.バークレーの哲学を広めるきっかけになったかをこの様に書いてありました。   先進国は今、‘‘人生100年時代”を迎えています。日本においても2050年までに、100歳以上の人口が100万人を突破する見込みでそうです。 将来の時間が増えれば、それだけ生き方の選択肢も増えるでしょう。 この先長い人生を寝たきりの状態で生き延びるのか、それとも健康で自分らしくおもうがままに歩むのか。 国民1人ひとりが自分自身の価値観を持って生き始めているのです。   この記事を通して、本当の歯科治療とは何なのかを私達医療従事者一人ひとりが、今一度深く考えて本質を見失わずに伝えていく事で、一人でも多くの方を幸せにする手助けが出来ると改めて考えています。 「歯だけをみていたら患者さんは不幸になる。自分はもっと、人の幸せのために生きていきたい!」 Dr.バークレーの言葉です(^^♪ この言葉を生涯忘れずに進んでいこうと思います。   (出典:タフトクラブ)    
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